毎朝の頭痛は睡眠時無呼吸症候群のサインかも?
「ぐっすり眠ったはずなのに、朝起きたら頭が痛い…」そんな経験はありませんか?
寝起きの頭痛は、睡眠不足やストレスのせいだと思われがちですが、実は『睡眠時無呼吸症候群(SAS)』が原因となっていることもあります。
睡眠時無呼吸症候群とは?
睡眠時無呼吸症候群とは、睡眠中に呼吸が何度も止まってしまう病気です。呼吸が止まると、体内に酸素が取り込まれにくくなり、様々な症状を引き起こします。
なぜ寝起きの頭痛が起こるの?
睡眠時無呼吸症候群によって呼吸が止まると、血液中の酸素濃度が低下します。すると、脳は血管を拡張させて酸素を送り込もうとします。この血管の拡張が、頭痛を引き起こす原因と考えられています。また、睡眠時無呼吸症候群によって睡眠の質が低下することも、頭痛の原因となることがあります。
睡眠時無呼吸症候群による寝起きの頭痛には、主に3つのメカニズムが関わっていると考えられています。
血管拡張
睡眠時無呼吸症候群によって呼吸が浅くなったり、一定時間止まったりすると、血液中の酸素濃度が低下します。すると、脳の血管は拡張(太く)してより多くの酸素を脳に送り込もうとします。この血管の拡張が、脳を圧迫することで頭痛を引き起こすと考えられています。
睡眠不足
睡眠時無呼吸症候群によって睡眠の質が低下することも、頭痛の原因となることがあります。何度も呼吸が浅くなったり、止まったり、呼吸が止まることで目が覚めたりすることで、熟睡できなくなり、睡眠不足に陥ることがあります。睡眠不足は、頭痛を引き起こすだけでなく、様々な体の不調につながります。
低酸素状態
近年では、睡眠時無呼吸症候群によって低酸素状態に陥ることで体内で炎症が起こり、その炎症が頭痛を引き起こす可能性も指摘されています。高山病で頭が痛くなったり、出産の際にいきんだ時に頭が痛くなったり、全力で運動したときに頭が痛くなった方はいらっしゃるのではないでしょうか。睡眠時無呼吸症候群によって、低酸素状態が続くと、血管内皮細胞が障害され、炎症性物質が放出されると考えられています。この炎症物質により頭痛が生じるとも考えられています。
寝起きの頭痛以外の症状は?
睡眠時無呼吸症候群は、寝起きの頭痛以外にも様々な症状を引き起こします。
集中力低下
物事に集中することが難しい
起床時の倦怠感
朝起きても疲れが残っている
これらの症状に一つでも当てはまる場合は、睡眠時無呼吸症候群の可能性があります。
寝起きの頭痛は、睡眠時無呼吸症候群のサインかもしれません。
「ただの頭痛だから…」と放置せずに、一度岐阜県岐阜市の『長良内科クリニック』までご来院ください。
文責 医療法人ヘルシア 長良内科クリニック 院長 原瀬 一郎