TOPへ

昼間の眠気

昼間の眠気に耐えられない・眠気がひどい・仕事中に意識が飛ぶ

昼間の眠気に耐えられない・眠気がひどい・仕事中に意識が飛ぶ気持ちが穏やかでゆっくりしている時の眠気や、昨晩の就寝時間が遅かったなどの原因が明らかで一時的に生じる眠気の場合は、何かしらの問題が起きていることはほぼありません。
しかし、日々の生活にも問題が生じるような強い眠気がでたり、このような眠気が毎日続いたりしている場合は症状の背後に隠れた病気が原因となっていることが考えられます。
起床時に疲労感が取れていない、眠気が襲ってきて仕事中に意識をなくす、作業や仕事に集中できない、日中の耐え難い眠気、昼間の強い眠気などの症状でお悩みの方はまずはお気軽に当院にご相談ください。

昼間の眠気の原因は?考えられる病気

日常生活によるもの

睡眠が足りない状態が続く

睡眠は自律神経を整えたり、心身の疲れを解消したりと、大切な役割を担っています。
ところが必要な睡眠が確保できない日々が続くと、昼間の眠気や注意力・集中力が欠けるなど精神的にも肉体的にも支障が出てきます。

食べた後に眠たくなる

ご飯を食べることで血糖値が急に高くなると、インスリンという血糖値を下げるホルモンの分泌量が多くなります。そして今度は逆に著しく血糖値が低くなります。この血糖値が急に低くなることで低血糖状態を引き起こし、強い眠気を感じることがあります。
血糖値の著しい上昇を引き起こす高GI食品の摂取や、暴食、早食いなどが原因となって眠気が出現しやすいです。

良質な睡眠が取れない

更年期障害や就寝前の食事、就寝前のスマホやパソコンの操作、カフェインの過剰摂取、ストレスから生じる交感神経の刺激などが原因となって、深く眠れなくなります。
ノンレム睡眠という脳の休息に必要な深い睡眠が取れないことは、睡眠が確保できていないことと同様であり、日中の眠気を生じる原因となる可能性があります。

花粉症や風邪などのお薬の服用による影響

アレルギー性鼻炎や花粉症などのお薬には、体の中でアレルギー反応を生じるヒスタミンという物質が効果を発揮させないようにする作用を持つ、抗ヒスタミン成分が含まれています。
ヒスタミンには脳の学習能力を活発化させる働きもあるため、抗ヒスタミン作用によって、眠気を感じたり集中力が途切れたりします。

病気によるもの

扁桃・アデノイド肥大・肥満が要因の「睡眠時無呼吸症候群」によるもの

扁桃・アデノイド肥大や太り過ぎなどにより睡眠時に主にいびきの症状を伴い、繰り返し無呼吸状態になってしまうことを睡眠時無呼吸症候群と言います。
酸素の供給が不十分となり、脳卒中や心筋梗塞・狭心症、不整脈、心不全などを発症しやすくなります。
現時点での日本の罹患者数は、潜在的な方も含めると300〜400万人にも及ぶと言われています。しかし実際に治療を開始している方は1〜2割程度しかいません。
昼間に強い眠気を感じるようになって、生死に関わる重大な事故を引き起こす場合もあります。
在宅で行える簡易検査や一泊だけ入院して行う検査を受けて、状態に合った治療を開始しましょう。

詳しくはこちら

突発性過眠症やナルコレプシーなどの「過眠症」によるもの

ナルコレプシーとは、一日のうちに何度も強烈な眠気を感じて学業や仕事の妨げになる状態です。
眠気だけでなく、前触れもなく体の力が抜ける情動脱力発作や金縛り、入眠時の幻覚、睡眠麻痺などの症状が現れます。
突発性過眠症では1日中眠気を感じるため、ナルコレプシーとはまた別の疾患です。
ナルコレプシーと突発性過眠症の総称を過眠症と言います。

10代の方がかかりやすい「反復性過睡症」によるもの

10代の方から発症頻度が高まる睡眠障害です。
3日〜5週間もの間、激しい眠気を催して1日20時間ほど眠ってしまう状態が3ヶ月に1回の周期で現れます。
発症原因が不明のため明確な治療法がないため、次に発症する前に生活スタイルの見直しやお薬による治療を行って発症を防ぐようにします。

「月経前症候群(PMS)」によるもの

PMS(月経前症候群)では月経が始まる3〜10日前に心身に様々な不調を感じますが、月経が始まると症状がなくなります。
睡眠障害による昼間の眠気とともに、不安感や抑うつ気分、イライラ、過食もしくは食欲低下、めまい、乳房の張り、乳房の痛み、むくみ、腰痛、腹痛、頭痛、集中力が続かないなどの症状が現れます。

「うつ病」によるもの

気分の落ち込みを感じることは日常的に起こりますが、うつ病ではその落ち込み具合がひどく、学業や仕事のみならず、日常生活での入浴や食事までも通常通りにこなせなくなります。
睡眠障害によって、意欲の低下や抑うつ気分、焦燥感、激しい不安感、息切れ、動悸、倦怠感、疲労感、食欲不振、昼間の眠気など心身に数多くの不調をもたらします。

昼間の眠気の検査

昼間の眠気の検査睡眠時無呼吸症候群の可能性がある場合は、簡易検査によって判定します。
検査機器をレンタルし、ご自宅で検査を行います。鼻や手にセンサーを装着して、血液中の酸素濃度や呼吸状態を確認します。
簡易検査で睡眠時無呼吸症候群の判定が困難な場合は、短期間入院して検査する必要があるため、連携先の病院で精密検査を受けて頂きます。
睡眠時無呼吸症候群ではなく他の病気の可能性がある場合は、専門病院をご案内いたします。

昼間の眠気の治療法

昼間の眠気の治療法睡眠時無呼吸症候群と診断された場合は、生活習慣指導やシーパップ(CPAP)療法と呼ばれる装着したマスクから空気を送る治療を行います。
また、マウスピース療法を行う場合は歯科医院への紹介を、手術を行う場合は手術可能な病院をご案内いたします。
専門的な治療の必要がある場合は、迅速に各々の状態に適した施設や病院にご案内いたします。

自分でできる眠気解消法

勉強中や仕事中、作業中に眠気を感じたらすぐに行える眠気解消法の説明をいたします。

自分でできる眠気解消法
  • 昼寝などの仮眠をとる
  • カフェインの摂取
  • ツボ押し
  • ガムを噛む
  • 洗顔する
  • 軽くストレッチを行う
  • 部屋の換気を行う

体への直接的な刺激や異なる環境にすることで、神経が活性化して血流が改善し、一時的に眠気が解消されます。しかし、疾患や睡眠障害の可能性が高い場合は、不慮の事故などを防ぐためにも医療機関を受診して検査や治療を行いましょう。寝不足など生活習慣の見直しが必要な場合は、根本的な改善を行うことが重要です。