肥満と睡眠時無呼吸症候群 - 密接な関係とその解消法
「最近太ってきたな…」
そう感じている方は要注意です。肥満は、『睡眠時無呼吸症候群(SAS)』の大きな原因の一つであることが知られています。
睡眠時無呼吸症候群とは?
睡眠時無呼吸症候群とは、睡眠中に呼吸が何度も止まってしまう病気です。呼吸が止まると、体内に酸素が取り込まれにくくなり、様々な症状を引き起こします。
なぜ肥満が睡眠時無呼吸症候群を引き起こすのか?
気道が狭くなる
肥満によって首周りに脂肪がつくと、気道が狭くなりやすくなります。 睡眠中に筋肉が弛緩すると、狭くなった気道がさらに塞がれやすくなり、呼吸が止まってしまうのです。また肥満に伴い舌の体積が増加し、舌根沈下(舌の根元が喉に落ち込むこと)を起こしやすくなります。 これにより睡眠時に舌が喉の奥に落ち込み、気道を塞いでしまう状態です。さらに 肥満傾向の方は、扁桃肥大を起こしやすくなる傾向があり、扁桃肥大の場合も気道が狭くなることがあります。
横隔膜の動きが悪くなる
肥満によってお腹周りに脂肪がつくと、横隔膜の動きが制限されやすくなります。 横隔膜は呼吸に関わる筋肉の一つですが、お腹周りの脂肪によって動きが制限されると、呼吸が浅くなり、無呼吸を引き起こしやすくなります。また、腹部脂肪の増加は、肺を圧迫し、肺の拡張を制限することもあります。 これにより、呼吸が浅くなり、睡眠時無呼吸症候群のリスクが高まります。
ホルモンバランスが崩れる
睡眠不足になるとホルモンバランスが崩れることはご存知であると思いますが、食欲にもホルモンが関わっています。食欲には増加させるホルモンであるグレリンと、食欲を抑えるホルモンであるレプチンの分泌が関わっています。睡眠時無呼吸症候群になり睡眠不足になるとグレリンが分泌され相対的にレプチンの分泌が少なくなります。つまり睡眠時無呼吸症候群で呼吸が浅くなったり止まったりすると肥満に繋がり、肥満になると気道が狭くなったり、横隔膜の動きが制限されて、さらに呼吸が浅くなったり止まったりします。このように睡眠時無呼吸症候群が肥満を悪化させ、肥満が睡眠時無呼吸症候群を悪化させる悪循環が生じてしまいます。
もしかしたら睡眠時無呼吸症候群かも。。。?
肥満傾向の方や最近肥満気味になってきた方で下記のような症状に心当たりがある方は、一度岐阜県岐阜市の『長良内科クリニック』までご来院ください。
集中力低下
物事に集中することが難しい
起床時の倦怠感
朝起きても疲れが残っている
これらの症状に一つでも当てはまる場合は、睡眠時無呼吸症候群の可能性があります。
一度岐阜県岐阜市の『長良内科クリニック』までご来院ください。
文責 医療法人ヘルシア 長良内科クリニック 院長 原瀬 一郎